あえて辛口 世界選手権 だらだらと

久しぶりに書くことになる。世界選手権が終わり多少文章を書きたくなった。

今回の結果を見た人たちはどう感じているだろうか?おおむね、女子は大成功、男子は厳しい、といったところだろうか。はっきり言ってしまえば今回の世界選手権、競技の面で言えば敗北と言い切れる。仮にメジャーな競技であればコーチ陣/強化部総退陣である。誰もそんなことは口にしないだろうが。人材不足の中、今の強化部の努力は尋常ではなく、それはそれで評価するべきことだからだろう。しかし、結果として方針は間違っていたと受け止めるべきだろう...もちろん、ここ一年の成果−特に女子−はすばらしいものだったが、too little too lateだったのだ。

ここ一年間程度の成果から判断するならば今回の結果は良いと言えよう。特に女子に関しては。だが、2000年、日本開催が決まった時点で、この結果が見えたらどう思っただろうか。特に男子に関しては、当時から世界と比較してレベルアップしているのだろうか?2000年から見た5年間に渡る強化という点では今回の結果は遥かに期待を下回っていると言わざるを得ない。
もちろん、女子は個人では予選通過者を多数出した。しかし、結果は決勝の成績で決まり評価されるのである。予選通過はようやく評価の対象になったにすぎない。その結果に関しては、一人たりとも入賞争いさえもしていないのである。日本人の過去最高の順位さえ更新できていないのである。リレーでも入賞からはほど遠い。予選通過者を大量に出すのは昨年の目標であり、今年は結果−順位−を出す年ではなかったのか?
個々人に関しては十分努力して成果を出したと言えよう。過去の結果から見てもすばらしい力を発揮している選手は多い。だが、個人の自己満足は過去の話である。日本代表ということで見れば、単純に個々人が過去最高の結果を出すのでは済まないはずだ。それは、我々が観客、応援としてヘルシンキ世界陸上での日本メダル二枚に落胆するのと同じである。個々人で自己ベストを出した人も多かっただろう。しかし、「知らない」人たちがその競技を判断するのはメダルだとか、入賞者、せいぜい代表としての過去最高という結果である。そいうい意味では我々の結果は、スポンサーに持ち帰って、胸をはれるものではなかろう。

では、何が問題だったのか。目標が低すぎたように思える。
ちなみに、目標が何だったのか今強化部ウェブページで確認しようと思ったが、書いていない。しっかり公表していなかったのか?
いずれにしろ、日本のオリエンティアに夢を持たせるような、高い目標ではなかったと思う。
女子は直前で変わったのか?やはり、宮内がロング決勝前、そしてリレーの前「入賞しますよ」と言っていたのは、興奮した。本当に狙っているんだと。もちろん可能性数%もあるか、いやもしかしたら1%かもしれない。でも、観客としては「過去最高を目指しますよ」と言われるよりかは入賞を目指すと言われた方が応援をしたくなるものだ。もしかしたら番狂わせがあるかもしれない、とわくわく出来る。
そういう意味で、日本代表が大分早い段階でかなり冷静、現実的な目標を設定していたのはかなり残念だったと思ってしまう。

つづく