正直、今回のトレーニングキャンプで海外の選手が来日するまで、それなりの地があるだろうと考えていた。もちろん、ビョルナー来日したときからトップ選手はそれなりにすんなり順応するであろうことが予想された。しかし、その下の層や、中堅国の選手はそれなりに苦労するかもしれないとは思っていた。イギリスが昨年11月に来ていたときも、エースのジェイミーはほぼ問題なく走っていたが、二番手、三番手のジョンやダニエルは手こずっていた。
日本男子が2005年で著しい結果を出すチャンスがあるとすれば、そこにあると思えた。トップはそれなりに走るが、入賞争いをするレベルのチームは、一人は大きく足をひっぱるかもしれないと。だとしたら、日本がしっかりと三人がベストに近いレースをすれば、もしかしたら入賞できるのではないかと。少なくとも入賞争いはできるのではないかと思っていた。
レーニングキャンプでの外国選手の走りの前に、そんな淡い期待は崩れ去った。いや、もしかしたらそれは日本人選手のふがいなさなのか。いずれにしろ、日本と世界の差は意味があるほど縮まっていたとは言い難い。
北欧4カ国とスイスの主力選手、イギリス、フランス、ニュージーランド、オーストラリア、の一部が集まっていたのだが、確かに苦労していた選手もいたが思っていたほどでもない。
レーニングのリレーの結果はかなりがっかりする内容だ。外国人選手はのきなみ40分前後で走っているのに、日本人は松澤、高橋の44分がやっとである。何よりも、その日本人ベストのタイムより遅い海外選手は一人しかいないというのはショックである。ミス設置があったらしいということや、比較的簡単な亀山城趾であることを考慮したとしても、希望をなくしかねない結果である。ましてや、日本人は何度も走っているテレインなのである。
唯一の明るい点は山口が途中までトップと僅かの差で走っていることである。